アメリカ買い付け報告その2
まずは、空港から通じているルート90の道に入らなければいけないのですが、
何故か私達は違った道へ・・・・・。
助手席でナビを見ていても空港へは、沢山の道が複雑に立体交差している為
ナビの矢印がどの道を差しているのか分からない。
ナビの矢印が曲がる事を示していても、実際には幾つもの道に分かれていて
ナビの矢印が記すスピードが実際の車のスピードよりも遅れている為
タイミングがずれてしまい曲がるべき道で曲がりそこねてしまったり・・・・・。
何度も道を誤りナビが、中断してしまうという事態を迎えてしまったのでした。
その上、最悪な事に長時間のフライトで眠るためにド近眼の私はコンタクトレンズを外して
度の弱いメガネをかけていた為、メガネでは標識が全く見えない。
運転していたHさんに「どっちに曲がるの?」っと聞かれても
ナビのスピードが遅いのでナビを見ているのに答えることが出来ないのです。
最悪の事態に忘れていた去年の迷子事件を思い出し、あの時の緊迫感が
私の脳裏に甦ってきたのでした。
今だから言えるのですが、この時は「あ〜、どうしてこのツアーにまた参加してしまったのだろうか・・・」
と昨年の迷子事件の恐怖を忘れて、またツアーに参加した事の後悔の念が頭をよぎったのでした。
何度も道を誤りナビがストップし、ようやく複雑に立体交差していた市外を離れて道が一本になった為
ナビも示す方向は一本の道。
取り合えずナビの通りに走っていたのですが、どう見てもルート90ではなくルート95を走る私達。
ナビの差す方向の通りに延々と走り続けていたのですが、ふと「もしかして違うホテルを設定してしまったのかも」
と悪い予感が私の脳裏をよぎったのでした。
ホテルまでの町へは90号を走らなければいけないのに、もう95号を延々と走っている・・・・・・。
「私が電話番号を確認し間違えたのかも・・・・・」っと冷や汗がたらり。
今さらこの状況で車を停める事も出来ず、設定するのにもかなりの時間がかかった事もあり
怖くてそれを言い出せなかったのでした。
後ろに同乗していたメンバーの2人は去年も迷子事件に遭遇したメンバー。
彼女達にも去年の恐怖が甦ったようで、身を乗り出してナビに見入っていたのでした。
「ホテルの設定、間違ってないよね?」っと怖くなった私は他のメンバーに確認。
「大丈夫、私も見ていたけど間違ってなかった!」と運転していたHさん。
もうナビを信じてナビの通りに行くしか私達の出来る事はなかったのでした。
っと、1時間を過ぎた頃、走っていた95号に90号へ行く為の矢印が記載された標識が!
「あった〜!90号に行く出口が!」っと運転していたHさん。
車の中は恐怖に駆られる不安から一転、闇夜に光が差したような希望が持てたのでした。
そして私達は無事ルート90号へと入る事が出来たのです。
後は、目的の街までは標識に従って出口を出るのみ、簡単に行く事が出来たのです。
途中、出口で道を間違えそうになり誤って少しだけ逆走したものの
対向車が来ない事を確認してUターンし、無事、先導者に遅れること30分でホテルに到着したのでした。
「よかった〜!」っとメンバー全員で再会出来た喜びを噛締め、部屋へチェックイン。
ホッとしていたのも束の間、しばらくすると警察官が「この車を運転していたのは誰だ!」と
私達の車を指差して部屋にやって来たのでした。
先ほど、逆走してUターンしていたのを見られてしまったようで最悪の事態がまた!
運転していたHさんに代わって責任を感じた今回のツアーの責任者Mさんが「私です!」っと
警察官に申し出たのです。背が低くてアメリカ人から見たら子供のように可愛らしいMさん、
その上、英語も満足に話せそうにない邦人。
って事だからか、「まあいい、気をつけなさい!」っと注意を受けただけで終ったのでした。
「あ〜、ラッキー!」と胸をなで下ろしたメンバー。本当にやれやれでした。
そして、サイド部屋に戻り私達が走った95号はどの道だったのか地図を見て絶句!
運転していたHさんは、95号は90号と平行している道だと思っていたらしいのですが、
地図を見ると90号は飛行場から東西に走る道、95号は飛行場から南北に走る道だったのです。
それがどうして95号から90号に行く事が出来たのか、地図を見てもどこにも2つの道の接点は無く
私もHさんもまるでキツネに抓まれたような気持ちになったのでした。
95号を走っていた私達は、カナダに向かって走っていたのです。それなのに・・・。
これはもしかして、「神業?」っとしか思えない。「神様が付いていたのかも・・・・・」と未だに
理解に苦しむような出来事なのです。
とにもかくにも無事にホテルに到着し長い1日は終ったのでした。
「あ〜本当にやれやれ」
明日に続く・・・・。